「社会性の起源」第3回  ラットの世界の貧しさ

PR誌「本」(講談社)での連載「社会性の起源」第3回が、2014年3月号に掲載されています。

しかし、ハイデガー自身も、動物についての自分の定義[「動物は貧しい世界をもつ」ということ]が、この種の批判を受けやすいものであることを自覚していた。にもかかわらず、彼としては、このように表現するしかなかったのである。われわれは、ここでは、ハイデガーを擁護してみよう。ハイデガーのこうした命題は、デリダの批判に反して、むしろデリダがめざしていたような「動物のまなざし」から人間をとらえようとした結果であることを示してみよう。ハイデガーは、少なくとも正しい方向に進んでいたということを明らかにしてみよう。

(冒頭「トカゲの「貧しい」世界」より)

第3回「ラットの世界の貧しさ」
・トカゲの「貧しい」世界
・〈いま〉をはらんだ過去
・ラットの満足化原理
・ラットの「人間化」

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