朝日カルチャーセンター新宿教室にて開催している「現代社会論」。次回は2018年7月14日に開催します。
今回は、先週末の松本智津夫等の死刑執行を受けて、「オウム真理教から考える――残された三つの哲学的な問い」というタイトルで講義をします。
かつて吉本隆明は、思想は、その可能性の頂点において乗り越えなくてはならない、という趣旨のことを述べていました。ある思想を批判するとき、ライバルとなるその思想をできるだけくだらないものと見なして――つまりハードルを下げて――、乗り越えてもダメだ、と。相手のポテンシャルをできるだけ高く評価し――ときには相手が自覚している以上に過剰に評価し――、それでも、なお乗り越えることができるのか、と考えなくてはならないのです。
オウム事件という出来事が提起した問題を、その可能性の頂点において捉えると、そこから三つの哲学的な問いを導くことができます。それらの問いは、未だに解決できていないどころか、むしろ今日の社会的文脈においては、より深刻なものになっています。この点を理解することは、オウム事件という過去を鏡にして、現在の私たち自身のことをより明晰に理解することです。
最後に、時間があれば、21世紀の日本にとって、最も重要な政治的選択肢はどこにあるのか、どこに見定めるべきか、ということも論じてみたいと思います。それは、オウムが残した問いという主題とも深くつながってもいるからです。
日 時:2018年7月14日
会 場:朝日カルチャーセンター新宿教室(〒163-0210東京都新宿区西新宿2-6-1新宿住友ビル10階(受付))
参加費:全1回=会員3,240円/一般3,888円(いずれも税込)注意事項 ・詳細なテーマは開講7~3日前にHP、twitter(@asakaruko)にてお知らせします。
・教室、参加費など上記の内容は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。
詳細・ご予約などは、朝日カルチャーセンター新宿校HPでも随時告知します。