朝日カルチャーセンター新宿教室にて開催している「現代社会論」。次回は10月1日に開催します。
今月は、二つの国葬がありました(イギリスの女王と日本の元首相の)。国葬の是非についての議論はとりあえずわきにおくとして、これをひとつのきっかけとして、王権や天皇制について、基本的なことを考えてみたいと思います。
そもそも、どうして王や天皇がいるのか。いかなる機能を果たしているのか(果たしていないのか)。
近代社会にとって、王や天皇は「盲腸」のようなものにも見えます。しかし、逆説的にも、王・天皇との関係を考えたとき、近代社会の成り立ちがきわめてクリアに見えてきます。
イギリスの王室は日本の皇室はよく比較されますが、実際には、まったく異なる論理で存立しています。
ヨーロッパの王は、近代化との関係では、フレドリック・ジェイムソンがいうところの「消滅する媒介者vanishing mediator」に近いところがあります。日本の天皇は、逆に「現れる媒介者appearing mediator」でした。しかし、逆説的なことではありますが、こうした対照性があるがゆえに、現在、イギリスの王室は消えることなく残り、逆に日本の天皇に対しては、たえず消滅vanishingへと向かう力が働いています。──大澤真幸
日 時:2022年10月1日15時30分〜17時00分
参加費:全1回=会員3,300円/一般4,400円(いずれも税込)/設備費165円(税込)
(今回より教室とオンラインのハイブリッド形式で行います)・本講座はオンラインセミナーアプリ「Zoom」ウェビナーを使ったオンライン講座です。パソコンやタブレット、スマートフォンで配信を見ることができます。受講者側のお名前や映像、音声は配信されません。
・本講座は受講者全員に後日アーカイブ動画(1週間限定配信)のリンクをお送りいたします。期間内は受講者は何度でもご視聴いただけます。
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・開講日の前日夜までに受講者の皆様に講座視聴リンクと受講のご案内をメールでお知らせいたします。弊社からのメールが届かない事案が発生しておりますため、モバイルメールアドレス(docomo、ezweb、SoftBankなど)はなるべく使用しないようお願い申し上げます。メールが届かない場合は asaculonline001@asahiculture.com までお問合せください。
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詳細・ご予約は、朝日カルチャーセンター新宿校HP「現代社会論 大澤真幸ゼミナール」で承ります。