【6/29】現代社会論「言語の本質――「記号接地問題」再考」を開催します。

朝日カルチャーセンター新宿教室にて開催している「現代社会論」。次回は6月29日に開催します。

前回に引き続き、言語について考えます。大規模言語モデルに基づく生成AI(ChatGPTなど)の普及にともなって、かえって言語の本質が見失われているかのように見えるからです。
今回は、今井むつみさんと秋田喜美さんの昨年の話題になった共著『言語の本質』で中心的な主題にもなった、記号接地問題について考えます。「言語はいかにして外的実在に接地することができるのか?」
言葉が何か外部の実在を指しているなどということは、当たり前のことで、なんの難しさもない、と思うかもしれません。が、そうではありません。チンパンジーを対象にした実験から、そのことが分かります。
今回の講義の中で、著名な神経学者オリバー・サックスが報告している、ふしぎな症例を扱います。その患者は、とても知的で礼儀正しい紳士で、会話をしていても一見、なんの問題もありません。大学の教員です。ところが、言語の記号接地がまったくできていないことがわかります。たとえば「妻」とは何かと聞かれれば、「妻は夫の配偶者で・・」と正しく説明できますし、「帽子」は何ですかと問われれば「頭に被るもので・・」と答えられる。それなのに、自分の妻と帽子を取り違え、なんとか「妻を被ろう」としてしまうのです・・・
これだけではない。さらに先があります。「あること」をすると、この男の記号接地の能力が突然、回復することもわかってきます。なぜなのか・・・?

日 時:2024年6月29日15:30-17:30
会 場:朝日カルチャーセンター新宿教室(〒163-0210東京都新宿区西新宿2-6-1新宿住友ビル10階(受付))
参加費:会員3,465円/一般4,565円(いずれも税込)

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詳細・ご予約は、朝日カルチャーセンター新宿校HP「現代社会論 大澤真幸ゼミナール」で承ります。