憎悪と愛の哲学

イスラーム過激派テロから、原爆投下の裏面史まで。縦横無尽な論証で社会学の最重要概念を更新する、「神」「資本主義」「歴史」をめぐる思考の冒険

愛する人を憎め。日本人には、憎悪が足りない――?イスラーム過激派テロから、原爆投下の裏面史まで。縦横無尽な論証で社会学の最重要概念を更新する、「神」「資本主義」「歴史」をめぐる思考の冒険。

神を信じていない(つもりの)日本人も、「空気」には関心がある。「空気を読めない」ということは、日本人にとっては、一神教徒が神との契約を守らないことと同じくらい悪いことであり、このことは、かつても、そして今も変わらない。私は、講義の中で、「空気を読む」というメカニズムと神への信仰との間に、はっきりとしたつながり、ある類似性があることを示すことになるだろう。〈神〉という概念を社会学的に一般化したとき、われわれは、「空気を読む」ことと「(狭義の)神への信仰」との間の相違と類似を同時に捉えることが可能になる。(「まえがき」より)

目次
まえがき

第1章 資本主義の神から無神論の神へ
  1. 「私はシャルリ(=ゾンビ・カトリック)
  2. 資本主義の神
  3. 神の気まぐれ
  4. もう一人の神の(非)存在

第2章 憎悪としての愛
  1. 三発目の原爆
  2. 原爆の花火
  3. さまざまな歴史概念
  4. 憎悪の業

あとがき

詳細は下記の角川書店HPをご確認ください。
http://shoten.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=321702000235