【終了】次回「現代社会論」で見田宗介先生の思考をめぐって語ります。

朝日カルチャーセンター新宿教室にて開催している「現代社会論」。次回は4月1日、昨年この日、逝去した社会学者・見田宗介先生について論じます。

今回の講義は、二つの目的があります。
ひとつは、見田宗介(真木悠介)先生の一周忌にあたるこの日に、先生の学問と思想をどのように引き継ぎ、発展させるか、ということのひとつの実例を示すということ。もうひとつは、前回の「エコロジーと資本主義」の続篇でもあります。
前回も、見田先生の「現代社会の理論」や資本主義論を参考にしながら、次のような中間的な結論にまで到達しました。エコロジカルな破局に対して具体的にどのような対策がとられるにせよ、それには二つの規範的な条件が課されます。
 ①徹底的な平等性・公平性。
 ②違反者に対する厳しいサンクション。
これらの二つの条件が満たされるためには、さらに二つのことが同時に満たされなくてはなりません。第一に、(大多数の)人民の支持。第二に、歴史の趨勢や法則を物ともしない圧倒的な主体性(Voluntarism)。要するに、福祉に専門的にかかわってきた野本三吉さんが「福祉は衝動だ」といったのと同じような意味で、環境対策が人民の衝動にならなければならないのですが、一般にこの二つ(人民の支持と圧倒的な主体性)は背反的な関係にある。この背反性をいかにして乗り越えるのか。
このことについて考えます。真木悠介の「時間の比較社会学」を主な手がかりとしながら議論を発展させていきます。
前回の「エコロジーと資本主義」の前篇を聞いていない人にも分かるように講義いたしますから、今回からの参加でもまったく問題ありません。 (大澤真幸)

日 時:2023年4月1日15時30分〜17時30分
参加費:全1回=会員3,300円/一般4,400円(いずれも税込)/設備費165円(税込)
(教室とオンラインのハイブリッド形式で行います)

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詳細・ご予約は、朝日カルチャーセンター新宿校HP「現代社会論 大澤真幸ゼミナール」で承ります。