「〈世界史〉の哲学」連載第27回

4月7日発売の「群像」2011年5月号に、連載評論「〈世界史〉の哲学」の第27回が掲載されています。

第27回「世界史における圧倒的な不均衡」

世界史の全体像を掴んだときに誰もが最初に抱く疑問、そしてある種の人——たとえば日本人もそこに含まれるだろう——を居心地悪くさせる疑問は、そこにある圧倒的な不均衡である。世界史の中で、多数の文化や文明が生まれるのだが、それらが、互いに対等ではないのだ。たとえば、ヨーロッパとニューギニアをとりあげたとき、何をとっても、たとえば技術だろうが、物だろうが、あるいは観念やイデオロギーであろうが、ヨーロッパがニューギニアに影響を与える量が、その逆方向の影響よりも圧倒的に大きい。

目次の詳細などは講談社HPをご覧ください。
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