新着情報

『憲法9条とわれらが日本』

『憲法9条とわれらが日本 未来世代へ手渡す』(筑摩選書)が刊行されました。 (さらに…)

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【終了】大澤真幸ゼミ「社会学の新概念」@東京自由大学

東京自由大学で、全3回のゼミを開催します。会員以外にも、一般参加も受け付けます(学生料金あり)。

先日まで、本ホームページにて、第3回の講義日を2016/9/1と公示してしまいましたが、ここにあるように、正しくは2016/9/16です。
ご迷惑をおかけしたこと、お詫び申し上げます。

大澤真幸ゼミ「社会学の新概念」

講義時における時事的な状況をも視野に入れながら、興味深く緊急性の高い主題について論ずる。
考察の過程で、社会学の古典的な概念や日常的にも使われている概念に、
新たな命を吹き込んだり、新しい概念を案出したりする。
人文・社会系の知の使命は、「概念の創造」にこそあるからだ。
1月の講義では、「(政治における)愛と憎しみ」について論じた。
またこれまで、「ハビトゥス」「革命」「資本主義」「規範と反規範」等の概念について考えてきた。

講師: 大澤真幸(社会学者・東京自由大学顧問)
日付: 全三回(金) 2016/5/20 + 2016/7/15 + 2016/9/16
時間: 18:30 ~ 21:00
場所: 東京自由大学
参加費: [各回] 一般 2000円、学生 1000円、会員 1500円、会員学生 500円
予約:東京自由大学のHPより
http://www.t-jiyudaigaku.com/contact/

幅広いご参加をお待ちしております。

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『社会システムの生成』

知の世界に屹立する大澤社会学――その思考の原点と骨格を開示する
「大澤社会学」はいかにして形成されたのか? 若き日の大澤真幸が一篇一篇、全力投球で書き上げた力作論考。「第三者の審級」「求心化作用/遠心化作用」などが生み出された記念碑的な論考群。ルーマン、フーコーを継ぐ大澤真幸という思想家が、ゼロから構築してきた思考の軌跡、知のバックグラウンドを示す。 (さらに…)

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「日本人が70年間一度も考えなかったこと」大澤真幸THINKING「O」第13号

まもなく「大澤真幸THINKING「O」」最新号、「日本人が70年間一度も考えなかったこと」が刊行されます。
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われわれ日本人は、戦争と平和について戦後ずっと考えてきたつもりでいる。だがしかし――。「大規模なデモをもって強く反対されている法を、きわめて強引な仕方で通過させた政権が、高い支持率を維持しているのはどうしてなのか」その”不可解”な事実を、グラフと数値を使いあざやかに解明! 「敗戦」を乗り越えるための論点は、「九条の純化」そして「積極的中立主義」へと展開する。安保法案成立を嘆くより、日本にはまだ未来のためにできることがあると目が覚める一冊。

〈目次〉
まえがき
【対談】姜尚中と大澤真幸が「敗戦の日」に語る
      永続敗戦から抜け出す唯一の道 姜尚中×大澤真幸
【論文】戦争と平和
      どうしたら憲法九条は活きるのか 大澤真幸

THINKING「O」13号では、戦争と正義について、日本の敗戦後70年という歴史を受けて考えている。こうした主題に緊急性があると判断したきっかけは、もちろん、安倍晋三内閣によって、集団的自衛権を認める安全保障関連法が提案されたことにある。この法は、すでに衆参両院で可決され、成立している。しかし、この法の審議している過程で――ただし国会内の議論ではなく国会外の状況を通じて――明らかになった問題は、解消されていない。(まえがきより)

姜 ところで、今の集団的自衛権は、国際情勢が緊迫しているから必要だというのですが、緊迫しているとは思えない。
大澤 同感です。問題になっている尖閣諸島は無人島でヤギしか住んでいないのに、領土問題の最大の焦点になっている。ほんとうに緊迫しているのは、日米関係です。
姜 大澤さんから見て、もし戦後の国体があるとすると、これは一国単位では完結しなくなっていると考えていいですか。
大澤 もし戦後の国体として、それらしいものがあるとすれば、これは憲法九条をおいてほかにない。ところが憲法九条は、それが素晴らしいとすれば、おっしゃる通り、日本の中で閉じないから素晴らしいのです。憲法九条は、外交上の基本方針を書いているものです。
(対談より)

★【終了】みなさまのご参加、ありがとうございました!
【イベント】大澤真幸が語る『戦争と平和』90分間集中講義
2015年11月13日19時〜 梅田蔦屋書店4thラウンジ
定員:先着70名

11月初旬より全国書店、Amazonなどネット書店ほか、左右社への直接注文でも販売いたします。
左右社HP:「日本人が70年間一度も考えなかったこと」大澤真幸THINKING「O」第13号

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【ニュース】河合隼雄学芸賞を受賞しました

このたび『自由という牢獄――責任・公共性・資本主義』(岩波書店)により、第3回河合隼雄学芸賞(河合隼雄財団主催)を受賞しました。

授賞理由
震災や多くの具体的で印象的な例を用いつつ、現代における自由とは何かを論じた作品。敵というものはわれわれに内在している、公共性というのは実は私的な秘密が中心となっているという視点は、個人の心理療法から普遍的なこころを考えようとした河合隼雄の取り組みにもつながる一冊。

受賞に対して
私も河合先生の愛読者の一人ですのでこのような評価を受けて光栄です。日本の研究者としてたいへんオリジナリティのある河合隼雄先生ゆかりの賞を受けられ、うれしく思います。

正式な受賞の言葉や選評は「考える人」2015年夏号(7月4日発売)誌上で発表されます。

河合隼雄財団HPより:http://www.kawaihayao.jp/ja/prize/gakugei/prize/gakugei-755.html

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「ピケティ『21世紀の資本』を越えて」大澤真幸THINKING「O」第12号

「大澤真幸THINKING「O」」最新号、「ピケティ『21世紀の資本』を越えて 超入門から資本主義新論へ」が刊行されました。

大澤真幸が大解剖!ピケティ『21世紀の資本』。
だれでも理解できる超入門から、それを深く展開した資本主義新論へ。
ゲストに経済学者の小野善康氏。グラフを見ているだけでもおもしろいピケティのデータを正確に理解。
そのうえで、焦点はピケティの中心的なテーゼ、 r>g に。
ピケティの大発見のように思われている、この不等式の本当の意味とは何か。
ピケティの議論から、格差の真の原因とこれからの資本主義を考える。
大澤真幸による「超早わかり『21世紀の資本』」も掲載。

〈目次〉
【入門】『21世紀の資本』超早わかり……大澤真幸
【対談】r>gの本当とその先を話します……大澤真幸×小野善康
【論文】格差の原因は“それ”ではない!………大澤真幸

[対談より]
・グラフを見ているだけでも面白い
・成長がなかったから家賃ゼロでいいとはならない
・r>gが大発見として受け止められている驚き
・rとgは本来比べられない
・資本家は資本収入で一銭も食べないという仮定
・お金を貯めたい自分と、使いたい自分
・国債を買う人は金持ちというおかしな仮定
・能力や一生懸命さに応じた格差はあっていい
・多くの人は自分にもrがあることを忘れている
・地位選好こそお金がもっと欲しいと思わせる要因のひとつ
・マルクスとピケティはねじれた関係になっている
・ピケティの議論にぴたりとあてはまる『ゴリオ爺さん』
・アメリカはピケティの理論にぴたりとあてはまらない
など

全国書店、Amazonなどネット書店ほか、左右社への直接注文も承ります。
左右社HP:http://sayusha.com/?p=2033

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『自由という牢獄 責任・公共性・資本主義』

岩波書店より『自由という牢獄』が刊行されました。

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現代社会を覆う閉塞感はどこからくるのか。大澤自由論の理論的な輪郭が最もクリアに提示される本書は、単行本化が待ち望まれていた「自由の牢獄」「責任論」「〈公共性〉の条件」という3つの重要論考と、資本主義と自由をめぐる書き下ろし論文で構成。――平等や格差の問題の根底にある「自由」こそが、いま最重要の主題として論じられる。(岩波書店HPより)

〈目次〉
はじめに
第1章 自由の牢獄 リベラリズムを超えて
 1 リベラリズムの時代
 2 自由の困難
 3 身体の所有
 4 閉塞であるような解放
 5 無罪性と有責性
 6 自由の可能条件
 7 リベラリズム・アフター・リベラリズム

第2章 責任論 自由な社会の倫理的根拠として
 1 責任の不発化
 2 リスク社会
 3 責任のもう一つの可能性
 4 いくつかの提案

第3章 〈公共性〉の条件 自由と開放をいかにして両立させるのか
 1 幽霊という敵
 2 現れの空間
 3 公共性の危機
 4 「公」と「公界」
 5 類と生命
 6 〈普遍的公共性〉に向けて
 7 もうひとつの民主主義

第4章 不・自由を記述する赤インク
 1 不・自由を伝える赤インクがない
 2 資本主義における格差問題
 3 形式という剰余
 4 自由の蒸発
 5 神さえいれば
 6 大審問官に応える

詳細は下記の岩波書店HPをご覧ください。
http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/06/8/0610190.html

◉受賞◉
本書が第3回河合隼雄学芸賞に選ばれました

◉刊行記念イベント◉
【2015年5月15日】「自由の困難=牢獄からいかに抜け出すか?」対談:社会学者・市野川容孝さん(東京大学駒場キャンパス)
【2015年5月29日】「いま、なぜ自由論なのか」トークイベント@ジュンク堂書店難波店

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『憲法の条件 戦後70年から考える』大澤真幸・木村草太

木村草太さんとの共著『憲法の条件 戦後70年から考える』(NHK出版新書)が刊行されました。

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木村 「いまの政治状況は“憲法の危機”でしょう。しかし同時に、いまならかえって、公共性を見据えた憲法論議ができるかもしれません」「憲法は他者との共存のためにこそ存在している。このことを多くの方に知っていただき、どんな憲法をしたいかを、一緒に考えてもらいたい」

大澤 「日本人は、憲法を自分のものとは思えていないような気がします。自分たちとは疎遠なところで誰かが決め、誰かに与えられるもののように感じている」「憲法は、私たちが何者であるのか、どこから来てどこへ向かおうとしているのかを表現した文書でもあるのです」

〈目次〉
まえがき(大澤真幸)
第1章 「法の支配」と「空気の支配」
第2章 幻想の「国体」と日本国憲法
第3章 ヘイトスピーチ化する日本
第4章 偽りの「集団的自衛権」
第5章 議論なき議会と「空気」の支配
第6章 憲法を私たちのものにするために
あとがき(木村草太)

詳細は下記のNHK出版HPをご覧ください。
https://www.nhk-book.co.jp/shop/main.jsp?trxID=C5010101&webCode=00884522015

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総選挙について寄稿しました「オムレツができてから卵を割ろうとする者たち」

ニュース閲覧サイトTHE PAGEに、12月14日に投開票される衆議院議員総選挙についての論評を寄稿しました。

 政治家とは、必要なときに卵を割ることを引き受ける者のことである。「オムレツを作るには、誰かが卵を割らなくてはならない」は、「大事」を為し遂げるには、不人気だが必要な手段をとる人がいなくてはならない、ということを意味する西洋の諺である。 (さらに…)

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【対談】平野啓一郎さんとの対談「予測不可能な未来を生きる」

発売中の「群像」2014年12月号に、ジュンク堂書店池袋店で行った平野啓一郎さんとの対談「予測不可能な未来を生きる」が掲載されています。 (さらに…)

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『「知の技法」入門』小林康夫・大澤真幸

小林康夫さんとの共著『「知の技法」入門』(河出書房新社)が刊行されました。

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小林 (略)「歴史」と「哲学」というのは、世界はいったいどのようにできているのかという問いですよね。一つひとつの個別世界はわかった。だけど、それを貫く共通性がどこかにあるだろう。だって、私は自分とはなんの関係もないその特異世界をこんなにも自分のものにできるのだから。歴史的共通性さらに超歴史的な共通性もやっぱりあるんじゃないか。それをどのように自分の中に取り込むか、それに照らして自分の世界をもう一度どう点検するか。そういう問いが浮上しますよね。それはある種の社会の「鏡」としての「大学的なもの」の機能でもあり、人文書というものの存在理由でもあると考えますね。
大澤 僕の人文書の定義とも共鳴する話ですね。人文書を成り立たせているのは、得異性と普遍性ーー小林さんの表現だと「共通性」ーーとの間の奇妙なつながりだと思うのです。人には、まずそれぞれに特異な経験がある。だから、それは、孤独と言えば、孤独なことです。その孤独を表現しているのが、文学だということになります。ただ、ここで驚くべきことは、まったくの孤独に照準している文学作品を、僕らが読んだ時に、感動し、共感さえしてしまう、ということではないでしょうか。そこには、特異で孤独な経験や世界しか書かれていないはずで、読んでいる者の人生や背景とは時に似ても似つかない。にもかかわらず、読んで感動してしまう。はっきり言えば、文学の表現が、特異で孤独であればあるほど感動する、と言ってもいいくらいです。どうしてなのか。どうして、孤独が普遍性をもつのか、と問うと、今度は、それが哲学になったり、歴史学になったり、社会学になったりする。つまり、(狭義の)人文書ができあがるわけです。(第1章「人文書」入門 より)

大澤 特に若い大学院生クラスで、今後きっちりした研究をしたい人、研究を職業にしたい人に僕が勧めるのは、読書ノートももちろんなんですけど、わりに長めのレヴューをたくさん書いてみるということです。気に入った本についてのレヴューです。元の本の長さによってレヴューの長さもいろいろなんだけど、標準的に考えられるのは、三百ページくらいの本で、それが気に入ったとしましょう。たとえば今、新聞書評だと八百字くらい、「読書人」のレヴューを見てもその倍くらいの長さですが、そういう短いレヴューではなく、四〇〇字詰めの原稿用紙で二、三十枚のかなり長めの書評を書いてみるのがとても良い訓練になると思います。(略)(第2章「読書の技法」入門 より)

小林 今のお話[たまたま同じ日に観た2本の映画に違和感を感じ、違いを見出してなんとか理解したいと強烈に欲望し、説明の仮説にたどり着くこと]はとても重要なことで、僕流に言い直すならば、「知は知識ではなくて行為だ」ということになりますね。この「知は行為である」というのは、かつて二十年くらい前に、ベストセラーになりましたけど、『知の技法』(東京大学出版会)という本をつくった時の中心的なテーゼだったんですね。(略)
 だから読書も同じことだと思いますね。本を読むというのは、既にある知識情報を頭の中に入れるということでは全然なくて、自分が何らかの仕方でプレイして、行為して、アクトしていることなんだ。そのことの自覚があるかないかで行為の質が変わってくる。行為するなら、それは楽しい行為であったほうがいい。行為の究極はダンスですよね。ダンスというのは目的のない行為であり喜びのためだけの行為だから……「知」という行為もどこかでダンスみたいなことに繫がっていく。知は踊るんだと思いますね。
大澤 たしかにそうですよね。行為そのものにしか喜びってないですからね。(Ⅲ「知の技法」とは より)

〈目次〉
Ⅰ 入門篇
 第1章 「人文書」入門 タイタニック号の乗員のためのブック・ガイド
 第2章 「読書の技法」入門 速読、精読、ノート法
Ⅱ 理論篇
 第3章 誰にもわかる「実存主義・構造主義・ポスト構造主義」 二〇世紀の思考の大きな流れを知る
 第4章 自然科学と人文科学のインターフェース 意識と物質のミッシングリンクを考える
Ⅲ 「知の技法」とは何か?

詳細は下記の河出書房新社HPをご覧ください。
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309246772/

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鷲田清一さん、熊野純彦さんとの鼎談「批評とは何か」

ことしから群像新人文学賞批評部門の選考委員に就任した3人、鷲田清一さん、熊野純彦さん、大澤真幸による鼎談「批評とは何か」が、発売中の「群像」2014年11月号に掲載されています。 (さらに…)

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「〈世界史〉の哲学」第67回 近世篇13「世界の中心へ、縁へ、海へ」

発売中の「群像」2014年11月号に、連載評論「〈世界史〉の哲学」第67回 近世篇13「世界の中心へ、縁へ、海へ」が掲載されています。 (さらに…)

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『現代社会の存立構造/「現代社会の存立構造」を読む』真木悠介・大澤真幸

社会学者・真木悠介が『資本論』を発展的に継承し、近代社会を成り立たせている論理の骨格を論じた『現代社会の存立構造』。刊行時、多くの読者に強い衝撃を与えたこの書物の復刻版に、解題と「発展篇」としての論文を付した、『現代社会の存立構造/「現代社会の存立構造」を読む』(朝日出版社)が刊行されました。 (さらに…)

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