岩波書店より『自由という牢獄』が刊行されました。
現代社会を覆う閉塞感はどこからくるのか。大澤自由論の理論的な輪郭が最もクリアに提示される本書は、単行本化が待ち望まれていた「自由の牢獄」「責任論」「〈公共性〉の条件」という3つの重要論考と、資本主義と自由をめぐる書き下ろし論文で構成。――平等や格差の問題の根底にある「自由」こそが、いま最重要の主題として論じられる。(岩波書店HPより)
〈目次〉
はじめに
第1章 自由の牢獄 リベラリズムを超えて
1 リベラリズムの時代
2 自由の困難
3 身体の所有
4 閉塞であるような解放
5 無罪性と有責性
6 自由の可能条件
7 リベラリズム・アフター・リベラリズム
第2章 責任論 自由な社会の倫理的根拠として
1 責任の不発化
2 リスク社会
3 責任のもう一つの可能性
4 いくつかの提案
第3章 〈公共性〉の条件 自由と開放をいかにして両立させるのか
1 幽霊という敵
2 現れの空間
3 公共性の危機
4 「公」と「公界」
5 類と生命
6 〈普遍的公共性〉に向けて
7 もうひとつの民主主義
第4章 不・自由を記述する赤インク
1 不・自由を伝える赤インクがない
2 資本主義における格差問題
3 形式という剰余
4 自由の蒸発
5 神さえいれば
6 大審問官に応える
詳細は下記の岩波書店HPをご覧ください。
http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/06/8/0610190.html
◉受賞◉
本書が第3回河合隼雄学芸賞に選ばれました
◉刊行記念イベント◉
【2015年5月15日】「自由の困難=牢獄からいかに抜け出すか?」対談:社会学者・市野川容孝さん(東京大学駒場キャンパス)
【2015年5月29日】「いま、なぜ自由論なのか」トークイベント@ジュンク堂書店難波店