発売中の「atプラス」第13号に、連載「可能なる革命」第7回「オタクは革命の主体になりうるか」が掲載されています。
第7回「オタクは革命の主体になりうるか」
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奇妙だというのは、脱原発問題がこれほど大きな国民的関心の的になっているのに、国会議員たちがその間、主として熱心に取り組んだのは、消費税率の問題であり、それと連動した与党民主党分裂をめぐる駆け引きだったことである。原発の問題は、中心的な議題になっていない。確かに、消費税も重要な問題だが、それに賛否を表明するデモはどこにも起きてはいない。したがって、デモに直接表現されている国民的な関心と、国民の代表者である国会議員の行動との間に、まったく整合性がないのだ。この不整合は、「デモには行くが投票にはいかない」というねじれの、国政レベルでの表現ではないだろうか。少なくとも国会議員は、デモによって示されている国民的な意志を無視したかのように行動しても、——つまり原発の再稼働を容認したり、再稼働を許可した首相を支持したりしても——、次回の選挙で自分が落選するかもしれないという切迫した恐れをもってはいないのだ。
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1.投票はせずにデモに行く
2.私的で公的
3.社会関係資本論
4.オタクは何を欲望しているのか
目次などの詳細は太田出版HPからご覧いただけます。
http://www.ohtabooks.com/publish/2012/08/08181608.html