そもそも天然知能とは何なのか。どうしたら天然知能を解放できるのか。新しい実在論を突き抜けて、存分にお話しします。 (さらに…)
【終了】「現代社会論」「データ教の蔓延について」【2/16】
朝日カルチャーセンター新宿教室にて開催している「現代社会論」。次回は2019年2月16日(土)に開催します。
今回のテーマは、近未来についてのペシミスティクな予測です。
データ教の蔓延ということを話します。データ教Data Religionは、ユヴァル・ノア・ハラリの造語ですが、講義で説明する論理は、ハラリのものとはかなり異なります。
データ教は、「宗教としての資本主義」の逆説的な転回として生まれます。つまり、それは、資本主義なるものを成り立たせている基本的な価値の否定であると同時に、資本主義を導いている基本的な原理の必然的な延長上にあるものです。そもそも、私たちは、気づかぬうちにすでに、データ教に入信しかかっています。
データ教の浸透は、重い代償を伴う、ということを話すことになります。重い代償というのは、「自由一般」です。何か特定のことの自由を失うということではなく、自由そのものの促進ということを通じて、自由ということの一般を失う可能性がある、ということです。
最後に、これにどう対抗したらよいのか、ということについてのヒントのようなこともお話しするつもりです。メルヴィルの小説『バートルビー』の解釈を通じて、です。
日 時:2019年2月16日15時30分〜17時30分
会 場:朝日カルチャーセンター新宿教室(〒163-0210東京都新宿区西新宿2-6-1新宿住友ビル10階(受付))
参加費:全1回=会員3,240円/一般3,888円(いずれも税込)注意事項 ・詳細なテーマは開講7~3日前にHP、twitter(@asakaruko)にてお知らせします。
・教室、参加費など上記の内容は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。
詳細・ご予約などは、朝日カルチャーセンター新宿校HPでも随時告知します。
【終了】心脳問題と思弁的実在論@人工知能美学芸術研究会【12/23】
美術家の中ザワヒデキさんが代表を務める人工知能美学芸術研究会(AI美芸研)の研究会で、「思弁的実在論とAI」をテーマに講演します。
第22回AI美芸研「ザ・直感」
【日 時】 2018年12月23日(日・祝)15:00-19:00(開場14:30)※終了後、懇親会(兼・鰤しゃぶ忘年会)(23:00まで)
【会 場】 美学校(東京都千代田区神田神保町2-20 第2富士ビル3F)https://bigakko.jp/address_map/
【講 演】 「ディープ+メタ+α:思考の合理性・創造性・意識性をめぐって」
服部雅史(立命館大学総合心理学部教授、認知心理学)
「心脳問題と思弁的実在論」
大澤真幸(社会学者、THINKING「O」主宰)
「直感計算」
中ザワヒデキ(美術家/人工知能美学芸術研究会代表)
※講演後、全体討論の時間を設けます。
※講演と討論は撮影、実況、配信歓迎です。記録動画を後日公開します。
【参加費】 2,000円(原則どなたでも参加可、予約不要、懇親会費含まず)
※入場は先着順、受付開始は開演30分前(14:30)です。
来場者が60名を超える場合は、立ち見、もしくはご入場いただけない可能性もございます。
※懇親会(兼・鰤しゃぶ忘年会)へのご参加は、別途1,500円頂きます。
【主催】 人工知能美学芸術研究会(AI美芸研)
「心脳問題と思弁的実在論」
思弁的実在論speculative realismは、21世紀になってから現れた哲学(認識-存在論)の潮流で、カント以来の相関主義(思考と世界は相関しており、この相関の外の実在を否認する説)の乗り越えを目指している。つまり、それは、何らかの意味で、「実在」を(哲学的に)復権させることを目指している。この講演では、脳科学の知見——とりわけそれが「心脳問題」に対してもつ意味——を媒介にして思弁的実在論を再考し、これを基礎づける。このことが同時に、AI研究が前提にしている(人間の)認知に関する見方に、目下のところ、どのような原理的な限界があるかを、あらためて明らかにすることにつながる。AI研究は、まだ解けていないというだけではなく、どう解けばよいのか、それを解くということがどういうことなのかをも皆目わからない難問を抱えている。思弁的実在論は、その難問に対する哲学的な定式化として解釈することもできる。
詳細は第22回AI美芸研「ザ・直感」告知ページをご確認ください。
【終了】講談社文芸文庫『〈自由〉の条件』刊行記念、國分功一郎さん【11/29】
『〈自由〉の条件』講談社文芸文庫版(11月10日ごろ発売)の刊行を記念して、國分功一郎さんと対談します。
人類史上、最高に〈自由〉な社会を手にしたはずの私たちが、閉塞感をますます強めているのはなぜなのか?
まずは〈自由〉という概念の本質を、これまで論じられなかった視点から検証すべきではないのか?
社会学者・大澤真幸さんの問題提起を、気鋭の哲学者・國分功一郎さんがともに考えます。日 時:2018年11月29日(木)19時〜 (開場は30分前)
会 場:西武池袋本店(東京) 別館8階 池袋コミュニティ・カレッジ1番教室
参 加:別館地下1階Aゾーンのレジにて対象書籍の代金をお支払いいただいた方に参加券を配布します。
お問い合わせ:三省堂書店池袋本店tel. 03-6864-8900(電話受付時間 10:00 – 22:00)。参加券のご予約はお電話でも承ります。
*イベント終了後、サイン会を開催いたします。詳細、注意事項は下記の三省堂書店HPをご覧ください。
http://ikebukuro.books-sanseido.co.jp/events/3860
【終了】「現代社会論」「鎌倉仏教――日本思想の可能性」【10/6】
朝日カルチャーセンター新宿教室にて開催している「現代社会論」。次回は2018年10月6日(土)に開催します。
今回は、今までとはだいぶ違う話をします。鎌倉仏教の話です。
日本の思想の歴史をふりかえると、誰もが認めるように、はっきりと二回のピークがありました。鎌倉期と江戸期です。両者の間で担い手となった知の分野(仏教と儒学・国学)が違うだけではなく、言わば、思想のベクトルのようなものが対照的です。鎌倉の新仏教は、日本人のコスモロジーの中に、はじめて、「超越性(浄土、阿弥陀仏、等)」をもちこんだ。つまり、ここでは「内在から超越へ」というベクトルが支配的です。近世の儒学と国学、とりわけ後者は、逆に、「超越を否定し内在へ(たとえば漢心批判)」というベクトルがメイン。
今回は、前者に眼を着けて、日本思想の可能性ということについて考えてみます。
日本の伝統思想を全体としてとらえたときに、こうした二つの反対方向のベクトルが見出されることにも暗示されているように、日本人は、たとえば一神教の場合とは違って、「超越的なもの」に対して独特の両義的態度をとってきました。私の考えでは、この両義性にこそ、今日でも有意義な可能性があります。そして、その「可能性」は、鎌倉仏教のある局面に極端なかたちで現れています。このことを、キリスト教とも対比したり、類比させたりしながら論じます。
日 時:2018年10月6日15時30分〜17時30分
会 場:朝日カルチャーセンター新宿教室(〒163-0210東京都新宿区西新宿2-6-1新宿住友ビル10階(受付))
参加費:全1回=会員3,240円/一般3,888円(いずれも税込)注意事項 ・詳細なテーマは開講7~3日前にHP、twitter(@asakaruko)にてお知らせします。
・教室、参加費など上記の内容は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。
詳細・ご予約などは、朝日カルチャーセンター新宿校HPでも随時告知します。
「今という驚きを考えたことがありますか」大澤真幸THINKING「O」015号
「大澤真幸THINKING「O」」最新号は、「今という驚きを考えたことがありますか」。ゲストに永井均さんを迎えています。
「時間は実在しない」。だとしたら今感じているこの〈今〉とは一体なんなのかーー。大澤真幸が、哲学者永井均を迎えて、マクタガートの『時間の非実在性』に対峙する、大澤真幸個人思想誌15号。
〈今〉の不思議と〈私〉の不思議、そして神の存在が共振するとき、マニアックな問いは、生きることのすべてにつながる問いへと変わる。マクタガートを超えていく対談と、大澤真幸論文「時間の実在性」などを収録。
〈目次〉
まえがき 最も深い謎
入門 ジョン・エリス・マクタガート「時間の非実在性」 大澤真幸
1 時間上の位置を区別する仕方には、A系列とB系列の二種類がある
2 時間にとって基礎的なのはA系列である
3 時間は実在しない
4 ダメットはマクタガートを擁護して反論に再反論する
5 その後は……
対談 輻輳する不思議 〈今〉と〈私〉は存在するか 永井均+大澤真幸
「時間は存在しない」 マクタガートの時間論
〈私〉とは何か
時間論と〈私〉論の接点
〈私〉と〈現在〉の端的さ
時間はほんとうに存在しないのか マクタガートへの反論
ダメットへの再反論
「動く現在」?
過去と未来の非対称性
〈私〉は存在しないのではないか
特別付録 対談をより深く理解することば 永井均編/古典編
論文 時間の実在性 大澤真幸
1この〈現在〉としての〈私〉
2 現在からの退却
3 純粋過去、そして自由
補遺 ヒッチコックのモンタージュについて
全国書店、ネット書店のほか、左右社HP:「今という驚きを考えたことがありますか」大澤真幸THINKING「O」015号でもご購入いただけます。
【終了】ちくま大学で全4回の特別講座を開講します【第1回 8/8】
筑摩書房の開催する「ちくま大学特別講座」で資本主義を考える特別講座を開講します。
大澤真幸「資本主義の〈その先〉に」 全4回
地球規模で展開し、とてつもない富と深刻な貧困をもたらす資本主義。私たちの思考も行動も、そこから自由ではありません。
資本主義の終焉を予感する声が広がる一方で、「その先」はほとんど何も見えていないのが現状です。一体、資本主義の強靭な延命力の中核には何があるのでしょう?
資本主義を成り立たせている仕組みを、資本主義とシンクロしながら同時代に生まれた二つの対照的な言説――科学と小説――を視野に入れながら解明します。これは、マルクス『資本論』の「剰余」概念の拡張を図り、経済学を超えた、一般的な社会論へと鍛え直す試みです。
資本主義の見方を刷新し、来るべき時代を展望する、スリリングな講座になるでしょう。
■開催日時(全4回:定員30名)
・第1回 8/8日(水)
・第2回 8/22日(水)
・第3回 9/5日(水)
・第4回 9/19日(水)
いずれも、18:30 〜20 :30 ※開場は18:00
■受講料:1回券/2000円、4回通し券/7000円
■会場:〒111-8755 東京都台東区蔵前2-5-3株式会社筑摩書房 4F(都営地下鉄浅草線 蔵前駅より 徒歩1分/都営地下鉄大江戸線 蔵前駅より 徒歩5分)
お申し込みはこちらから、https://peatix.com/event/404032?lang=ja。
筑摩書房のHPにもご案内がございます。
【終了】「現代社会論」「オウム真理教から考える――残された三つの哲学的な問い」【7/14】
朝日カルチャーセンター新宿教室にて開催している「現代社会論」。次回は2018年7月14日に開催します。
今回は、先週末の松本智津夫等の死刑執行を受けて、「オウム真理教から考える――残された三つの哲学的な問い」というタイトルで講義をします。
かつて吉本隆明は、思想は、その可能性の頂点において乗り越えなくてはならない、という趣旨のことを述べていました。ある思想を批判するとき、ライバルとなるその思想をできるだけくだらないものと見なして――つまりハードルを下げて――、乗り越えてもダメだ、と。相手のポテンシャルをできるだけ高く評価し――ときには相手が自覚している以上に過剰に評価し――、それでも、なお乗り越えることができるのか、と考えなくてはならないのです。
オウム事件という出来事が提起した問題を、その可能性の頂点において捉えると、そこから三つの哲学的な問いを導くことができます。それらの問いは、未だに解決できていないどころか、むしろ今日の社会的文脈においては、より深刻なものになっています。この点を理解することは、オウム事件という過去を鏡にして、現在の私たち自身のことをより明晰に理解することです。
最後に、時間があれば、21世紀の日本にとって、最も重要な政治的選択肢はどこにあるのか、どこに見定めるべきか、ということも論じてみたいと思います。それは、オウムが残した問いという主題とも深くつながってもいるからです。
日 時:2018年7月14日
会 場:朝日カルチャーセンター新宿教室(〒163-0210東京都新宿区西新宿2-6-1新宿住友ビル10階(受付))
参加費:全1回=会員3,240円/一般3,888円(いずれも税込)注意事項 ・詳細なテーマは開講7~3日前にHP、twitter(@asakaruko)にてお知らせします。
・教室、参加費など上記の内容は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。
詳細・ご予約などは、朝日カルチャーセンター新宿校HPでも随時告知します。